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KAGUA カグア(LED照明器具) - indevor HUSHIME ふしめ(竹の特性、自然のフォルムを活かしたキッチン用品シリーズ) - indevor 会社情報 - indevor ENGLISH GERMAN
KAGUA カグア 一本の竹と一枚のアクリルからなるLED照明器具

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竹、そして KAGUA

JDN「DDR(旧東ドイツ)デザインの今」
第13回 竹、そして KAGUA(カグア)より


 今回はDDR(旧東ドイツ)のデザイン紹介をお休みさせて頂き、番外編として、僕の現在の活動について紹介していきたい。というのも現在一時帰国し、竹のプロジェクトを行っているためだ。

 ドイツの大学のプロフェッサーには、竹の文化のある日本で竹のプロジェクトを、という僕の我がままな願いを受け入れて頂いたことに深く感謝したい。

 竹と出会うきっかけを与えてくれたのは、三年前の大学のプロジェクトだった。テーマは竹という素材の可能性を追求し、プロダクトとして提案すること。当時、竹について全くの無知だった僕は、プロジェクト開始前に一時帰国した夏休みを利用して、栃木の竹工芸作家である八木澤正先生を訪ねる。そして、そこで竹工芸の基礎、皮剥き、割り、曲げ、編みを学ぶ。竹と暮らす日々は、とてもシンプルで洗練された時間だった。ただ、目の前に竹があるのみで他には何もない。あの時の竹との時間が、今の僕の竹との関係の原点となっている。

 また、そんな時間と場を提供してくださった、八木澤正先生、八木澤洋志さん、そしてご家族の方々には感謝してもしきれない。

 そして、ドイツに戻り開始した竹プロジェクトでは、日本の竹工芸の技術を紹介し、ドイツ人の学生と共に制作を行った。当時、このプロジェクトにはスポンサーがつき、成果は下記サイトにて閲覧可能となっている。

→ Bambusdesign Burg Giebichenstein - CONBAM

 その後、いくつか他のプロジェクトを行うも竹への想いは途切れなかった、二年前に帰国し、八木澤正先生を訪ねた際に一つの花籠に出会う。それは一本の竹からなるもので、その美しさに惹かれた。ここに照明の機能を持たせることはできないだろうか?
その想いが、今のプロジェクトへと繋がっている。

最後にこのプロジェクトで制作した照明器具「KAGUA カグア」を紹介したい。


KAGUA カグア(LED照明器具)KAGUA カグア(LED照明器具)

プラスチック製品が現れるまでの長い間、日本人と竹は親密な関係を築いてきた。
日常生活の至る所に竹製品は見られ、人々は無意識にそれらと暮らし、共に歳月を重ねた。

そんな竹との暮らし、竹の温もりを感じることができるプロダクトを、この時代に合わせたかたちで取り戻せるのではないだろうか。

LED電球を使用した省エネ効果のみならず、竹という自然素材からなるシェード。
そして暗闇の中、光を灯すと一本の竹が浮かび上がり、アクリルのエッジが光の円を描く。

時を重ねて風合いを増す光、それは竹とアクリルがつくりだす新たな光。KAGUA。


 カグアという名前は、光を放つ一本の竹の姿が、竹取物語にて、竹取の翁が竹林で出会った光を連想させることから名付けた。
来年にまたドイツへ戻り、卒業制作を行う予定である。
その後も今の自分を支えてくれた人々へ感謝を込めて、日独に関わらず、デザインの世界を繋ぐ存在として、活動していきたいと思う。

KAGUA-64PW(カグア/ペンダントライト)

KAGUA-64PW(カグア/ペンダントライト)

KAGUA-64PW(カグア/ペンダントライト)

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